記号論理学でモンティホール問題
今学期、放送大学にて、記号論理学をとりました。
で、先日、ふと、「記号論理学を使って、モンティホール問題を記述できないか?」
と思いつき、チャレンジしてみました。
といっても、 今回勉強した 一階述語言語では定量的な確率は扱えないので、いろいろとチャンポンになっております。
「プレイヤーの前に3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレイヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。プレイヤーが1つのドアを選択した後、モンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。
ここでプレイヤーは、最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更してもよいと言われる。プレイヤーはドアを変更すべきだろうか?」
以下では問題を少し変えつつ、記号による表現を併記します。今回は、量化記号を使わないで記述してみます。
クジの入った封筒が3つあります。それぞれをa b c と呼びます
U={a , b , c }
そのうち1つだけに当りクジが入っており、残り2枚はハズレです。
1項述語記号 Tx にて、 xが当りクジであることを表現
∧: 論理積 (かつ)
∨: 論理和 (または)
¬ : 論理否定
をそれぞれあらわす記号です
( Ta ∧ ¬Tb ∧ ¬Tc ) ∨ ( ¬Ta ∧ Tb ∧ ¬Tc ) ∨ ( ¬Ta ∧ ¬Tb ∧ Tc )
プレイヤーは aの封筒を選択しました (残り二つは選ばれませんでした)
Cx にて、プレイヤーがxの封筒を選択したことをあらわします
(Ca ∧ ¬Cb ∧ ¬Cc)
ディーラーは、残された二つの封筒の中身を調べ、
- 当りがあったときは、はずれくじのほうを
- 2通ともはずれだったときはランダムに選び
それを封筒から取り出し、プレイヤーに見せます。
今回、ディーラーは c の封筒の中からハズレを取り出して開示しました
このとき、二つの場合が考えられます
- b c どちらもハズレ = a が当り。ディーラーはランダムに cを選んだ
- b が当りだった
1項述語 Sx にて、封筒 x の中身を取り出して見せることをあらわします
( Ta ∧ Sc ) ∨ Tb 式 (1)
( Ta ∧ Sc ) ならば、aの封筒が当り、プレイヤーの勝ちです。
Tb ならばディーラーの勝ちとなります。
封筒 a が当りの場合、ディーラーは もう一方の封筒を選ぶこともできました。つまり、下の二つの状況が存在しえました。
- ( Ta ∧ Sc )
- ( Ta ∧ Sb )
プレイヤーのえらんだ封筒 a が当りの確率 P( Ta )=1/3
ディーラーが封筒cをランダムに選ぶ確率 P( Sc )=1/2
よって、 それが同時に起きる確率は
P( Ta ∧ Sc )=1/3 * 1/2 = 1/6
一方、 ディーラーの手元にある封筒 b が当りの確率
P( Tb )=1/3
この状況下での確率の合計が1となるように計算しなおすと、
- プレイヤーの封筒 a が当たる確率 1/3
- ディーラーの封筒 b が当たる確立 2/3
となります。交換したほうが得みたいです。 以上。
。。。と、書いてみましたが、間違った説明だったらゴメンナサイ